各 CCD の測りなおし

stack.py では warp によって天体の座標系を平面座標に変換します。 この際に、天体のフラックスも変化してしまう可能性があります。 そこでユーザーの中には stack 後の天体カタログから天体のフラックスを見積もるのではなく、 各 [visit, ccd] データから天体のフラックスを求め、 その値から stack 後の天体のフラックスを見積り直したい人もいるかもしれません。 このような状況の場合に使用できる HSC pipeline でのコマンドは forcedCcd.py です。 forcedCcd.py では、stack 後の天体カタログの位置情報を使い、 各 [visit, ccd] データで天体を検出、測光し、カタログを生成し直すという作業が行われます。 なお forcedCcd.py では バッチ処理 が使用できます。

# 各 CCD 毎に天体を測りなおしカタログを生成する
forcedCcd.py  $home/hsc --calib=$home/hsc/CALIB --rerun=dith_16h_test --id visit=902798..902808:2 ccd=0..103 tract=0
forcedCcd.py  $home/hsc --calib=$home/hsc/CALIB --rerun=dith_16h_test --id visit=903160..903188:2 ccd=0..103 tract=0

# 使い方:
#   forcedCcd.py <解析用ディレクトリ> --calib=<1 次処理用データディレクトリ> --rerun=<rerun名> --id visit=<visit番号> ccd=<ccd番号> tract=<tract>
#
# オプション:
#   --id :forcedCcd.py で使用する天体データを指定
#          例では tract 0 番で、visit が 902798 から 902808 の 2 つ飛ばし、ccd 番号 0-103 まで

forcedCcd.py を実行すると、 $home/hsc/rerun/[rerun]/[pointing]/[filter]/tract[tract]/ 下に FORCEDSRC-[visit]-[ccd].fits というカタログが生成されます。 なお、このカタログのスキーマファイルは $home/hsc/rerun/[rerun]/schema 下の forced_src_schema.fits です。

mosaic 直後に calibrateExposure/calibrateCatalog を行っていない場合はここで行って下さい。 詳細については こちら を参照して下さい。 ただし、WCS とゼロ点の較正された画像/カタログが不要な場合は行う必要はありません。

以上で全ての解析が終了です。