HSC pipeline のインストール¶
Warning
このページは HSC pipeline バイナリ配布所 をもとに作成されています。 ここで配布されている HSC pipeline は開発段階のもので、その時々でバージョンは更新されます。 そのためバージョン依存の HSC pipeline のエラーには対応できないこともありますのでご了承ください。 また、最終リリース版の HSC pipeline が配布されるまではリスクシェアでの利用となりますので、 ご理解の上、使用してください。
動作環境¶
3 晩で 300 ショット撮ったものを解析したい場合、典型的には下のような環境が必要になります。
スペック | コメント | |
---|---|---|
CPU | x86_64 | |
コア数 | 12 | |
メモリ | 64 GB | 広い領域を観測したデータを解析したい場合はさらに必要 |
HDD | 10 TB | 300 ショット × オブジェクト の場合 |
ダウンロード¶
HSC pipeline のバイナリとアストロメトリ用カタログファイルをダウンロードしてください。
バイナリ¶
現在配布している HSC pipeline のバージョンは 4.0.5 です。自身の計算機環境に合うバイナリをダウンロードしてください。
OS | リンク |
---|---|
CentOS 6 | DL |
CentOS 7 | DL |
Ubuntu 16 | DL |
build script | DL |
アストロメトリ用カタログファイル¶
SDSS DR9 (約 20 GB, PS1データで photometry の較正がなされています。)
Pan-STARRS1 (約 400 GB、新しいインストールスクリプトも含まれています。詳細は 2. データの設置 をご覧ください。)
インストール¶
1. プログラム本体を設置する¶
ここでは HSC pipeline 本体のインストールを行います。 まずはダウンロードしたバイナリファイルを展開します。 バイナリファイルの展開は空き容量が十分あるディレクトリで行ってください。
# home 下に pipe というディレクトリを作り、そこにバイナリパッケージを展開する場合
mkdir ~/pipe
cd pipe
tar xvaf ~/Download/hscPipe-4.0.5-centos-6-x86_64.tar.xz
バイナリファイルが展開されると、展開したディレクトリ下に hscpipe というディレクトリができています。 hscpipe ディレクトリ下に移動し、インストールスクリプトを実行します。
# インストールスクリプトの実行
cd hscpipe/4.0.5
./post-install.sh
10 分程度でインストールが終了します。
2. データの設置¶
ここではアストロメトリ用カタログファイルをインストールします。
# アストロメトリ用カタログファイルインストール(以下の場合では HSC pipeline のディレクトリ下にインストール。~/pipe/hscpipe の外でも構いません。)
# アストロメトリ用カタログファイルを展開する
cd ~/pipe/hscpipe
# SDSS の場合
tar xvaf ~/Download/astrometry_net_data-sdss-dr9-fink-v5b.tar.xz
# Pan-STARRS の場合
tar xvaf ~/Download/astrometry_net_data-ps1_pv3_3pi_20170110-and.tar.xz
# アストロメトリ用カタログファイルを HSC pipeline へインストール
# SDSS の場合
cd ~/pipe/hscpipe/4.0.5
./install-astrometry_net_data.sh ~/pipe/hscpipe/astrometry_net_data/sdss-dr9-fink-v5b
# Pan-STARRS の場合
# Pipeline パッケージに同梱されている install-astrometry_net_data.sh を差し換えてインストール。
cd ~/pipe/hscpipe/4.0.5
mv install-astrometry_net_data.sh install-astrometry_net_data_old.sh
mv ~/pipe/hscpipe/astrometry_net_data/install-astrometry_net_data.sh .
chmod +x install-astrometry_net_data.sh
./install-astrometry_net_data.sh ~/pipe/hscpipe/astrometry_net_data/ps1_pv3_3pi_20170110-and
3. セットアップコマンドの登録¶
HSC pipeline は bash 環境下で動く仕様となっています。そこで、HSC pipeline のセットアップコマンドを .bashrc や .bash_profile に登録します。
# ~/.bashrc にセットアップコマンドを登録する
vi ~/.bashrc
: (.bashrc の中身)
:
source ~/pipe/hscpipe/3.8.5/bashrc
# ~/.bash_profile にセットアップコマンドを登録する
vi ~/.bash_profile
: (.bash_profile の中身)
:
. ~/.bashrc
これで HSC pipeline を自身の計算機で使うための準備は完了しました。 以降は、セットアップコマンドを呼び込めば HSC pipeline が使用できます。
# HSC pipeline 用セットアップコマンド
setup-hscpipe
# アストロメトリ用カタログファイルのセットアップコマンド
# SDSS の場合
setup astrometry_net_data sdss-dr9-fink-v5b
# Pan-STARRS の場合
setup astrometry_net_data ps1_pv3_3pi_20170110-and
4. データ評価用 LaTeX, dvipng のインストール¶
Note
ここは、計算機に LaTeX, dvipng がインストールされていない人のみ読んでください。
HSC pipeline を介してデータ評価画像出力したい場合、LaTeX, dvipng が必要となりますので、 別途インストールしてください。例えば Linux 系システムでは以下のようにインストールできます。
# RedHat 系
sudo yum install dvipng texlive-latex
# Debian 系
sudo apt-get install dvipng texlive-latex