注意事項

現在公開中の hscPipe version 6 についての注意事項です。hscPipe5 以前での解析経験がある方もご一読下さい。

サポートしているフィルタについて

hscPipe 6 ではサポートされているフィルタが限定されています。 詳細は hscPipe6 filter 対応表 に記載していますので、必ず確認して下さい。

予めマスクされる CCD/ピクセルについて

いくつかの CCD ではハード障害が起きていることが分かっており、hscPipe では対象となる CCD/ピクセルに予めマスクをかけて処理を行います。 デフォルトでマスク処理が行われる CCD は マスク処理が入る CCD にまとめています。

バイアス、ダーク、フラットデータについて

バイアス、ダーク、フラットデータは HSC calibration data にリストされているものから、自分のrunと同じrunで撮られたものを選んで使って下さい。

バイアスとダークは毎回観測の始めと終わりにヘルスチェックのため撮られていますが、これらは完全にダークなコンディションで撮られていません。バイアスとダークは各runで一度はダークな状況で撮られており、それらが上述のリストに載っています。 また、ドームフラット画像の一部はテストイメージです。使用しても問題ないDOMEFLATのみが上述のリストに載っています。

hscPipe4 以前との違い

各コマンド名の変更などの細かい点についてはチュートリアルをご覧ください。 それ以外の大きな変更点について説明します。

  • アストロメトリ用カタログファイルの形式が変わった。
    hscPipe4 以前では astrometry_net_data 形式を採用していましたが、それを取り止め、独自の形式になっています。
  • アストロメトリ用カタログファイルを setup コマンドでセットアップしなくてよい。
    hscPipe4 以前ではアストロメトリ用カタログファイルを設定するために、ログインの度、新しい端末を立ち上げる度に setup コマンドを実行していましたが、その必要がなくなります。 代わりに、アストロメトリ用カタログが置かれているディレクトリへのリンクを作成します。
  • マルチバンド解析で PSF matched photometry が行われる。
    マルチバンド解析 (multiBandDriver.py) では PSF matched photometry が行われ、各バンドで seeing を合わせた測光結果を生成します。 詳細は マルチバンド解析 をご覧ください。
  • カタログのフィールド名が大幅に変更されている。
    各プロセスで生成されるカタログのフィールド名が hscPipe4 以前とは大幅に変更されています。 一例として、forced_src のスキーマ をあげましたのでご確認下さい。
  • hscPipe 6 では forced CCD 解析が組み込まれていない。
    Forced CCD 解析が必要な方は hscPipe 4 以前を使用して頂く必要があります。
  • hscPipe 4 用に配布されていた追加パッケージは未対応。
    hscPipe4 で配布していた Global sky subtraction、サテライトトレイル・ゴーストマスク用パッケージは hscPipe5 には対応していません。