hscPipe5 のインストール方法¶
Note
このページは HSC pipeline バイナリ配布所 をもとに作成されています。パッケージの詳細についてはそちらを参照して下さい。
動作環境¶
300 ショット分のデータを解析したい場合、以下のような環境が必要になります。
スペック | コメント | |
---|---|---|
CPU | x86_64 | |
コア数 | 12 | |
メモリ | 64 GB | 広い領域を観測したデータを解析したい場合はさらに必要 |
HDD | 10 TB | 300 ショット × オブジェクト の場合 |
ダウンロード¶
バイナリパッケージ¶
CentOS 6 もしくは 7 をお使いの方は、バイナリパッケージを使ってインストールできます。 その他の OS をお使いの方は LSST のインストールマニュアル に従ってインストールすることができます (詳細は ソースからビルドする場合)。
現在配布している最新のパッケージはバージョン 5.4 です。
OS | リンク |
---|---|
CentOS 6 | DL |
CentOS 7 | DL |
build script | DL |
アストロメトリ用カタログ¶
カタログは Pan-STARRS reference catalog in LSST format からダウンロードできます。 このページでは、すべてのファイルを取るのではなくサブセットのみを取ることを推奨しています。 全ファイルが欲しい場合は、reference-ps1_pv3_3pi_20170110.tar.xz をダウンロードして下さい.
インストール¶
1. ルートになれる場合¶
ルートになり、プログラムアーカイブを /opt に展開します。
# /opt に移動し、そこにパッケージを展開。ダウンロードされたパッケージは ~/ にあるものとする。
cd /opt
tar xvf ~/hscPipe-5.4-centos-6-x86_64.tar.xz
この場所に展開できた場合はこれでプログラムの設置は完了です。
2. ルートになれない場合¶
ルートになれない場合は好きな場所に展開して下さい。以下の例では ~/ana に置くようにします。 展開後に同梱のインストールスクリプトを走らせます。
# /ana ディレクトリを作り、そこにパッケージを展開。ダウンロードされたパッケージは ~/ にあるものとする。
mkdir ~/ana
cd ~/ana
tar xvaf ~/hscPipe-5.4-centos-6-x86_64.tar.xz
# 同梱のインストールスクリプトを実行。展開したディレクトリの下に hscpipe というディレクトリができており、そこへ移動。
cd hscpipe/5.4
./install.sh
これでインストールは完了です。
アストロメトリ用カタログの設置¶
アストロメトリ用カタログは全ファイルをダウンロードした場合、400 GB 程度になりますので、十分な空き容量のあるディレクトリに展開して下さい。
# 任意のディレクトリ ~/astrometry_data に展開する。
cd ~/astrometry_data
tar xvaf ~/reference-ps1_pv3_3pi_20170110.tar.xz
以前のバージョンと異なり、インストールは必要なくなったため、これでアストロメトリ用リファレンスカタログの設置は完了です。
セットアップコマンドの登録¶
hscPipe は bash で動く仕様になっています。自分の ~/.bashrc にセットアップコマンドを登録しましょう。
# ~/.bashrc にセットアップコマンドを登録する。
vi ~/.bashrc
: (.bashrc の中身)
:
source ~/opt/hscpipe/5.4/bashrc # この行を追加して保存
# 登録情報をすぐに反映させたい場合。
source ~./bashrc
これでセットアップコマンドの登録は完了です。 以降はセットアップコマンド (setup-hscpipe) を走らせると大量の環境変数が設定され、hscPipe が使えるようになります。ただし、このセットアップコマンドはログインのたびに、新しい端末を立ち上げるたびに行う必要があります。
# hscPipe セットアップコマンド
setup-hscpipe
# 環境変数を元に戻したい場合
reset-env
ソースからビルドする場合¶
CentOS を使っていない場合や、Mac にインストールしたい場合はご自身でビルドして頂く必要があります。 以前のバージョンよりビルドプロセスは安定し、インストールしやすくなっています。
gcc バージョンが 4.8 以降 である場合、LSST のインストールマニュアル に従ってインストールできます。 インストール前の条件 (Prerequisites) についてはよく確認して下さい。 hscPipe をインストールする場合は以下のようなステップを踏む必要があります。
# hscPipe5 をインストールするディレクトリを作る。以下の例では ~/hscpipe5 とする。
mkdir ~/hscpipe5
cd ~/hscpipe5
export EUPS_PKGROOT=http://master.ipmu.jp/~price/packages-hscPipe5/
wget $EUPS_PKGROOT/newinstall.sh
bash newinstall.sh # "yes" と答える。
source ~/hscpipe5/loadLSST.bash
eups distrib install hscPipe 5.4
gcc バージョンが 4.8 以降でない場合、build script を使って下さい。
次に ds9 を起動するためのパッケージをインストールします。hscPipe5 ではデフォルトで ds9 を起動するパッケージが入っていません。 ですので、以下の手順を踏んでください。
# ds9 を起動するパッケージインストール
source /path/to/lsst/stack/loadLSST.bash
export EUPS_PKGROOT=http://master.ipmu.jp/~price/packages-hscPipe5/
eups distrib install -j xpa 2.1.15.lsst3
# display_ds9 をインストールする前に環境をセットアップ。
# これを行ってから "-j" オプションをつけてインストールをすると、インストール時のセットアップが再現される。
setup afw
setup xpa
setup python_future
eups distrib install -j display_ds9 13.0+5
# インストールが完了したらセットアップ
setup display_ds9
# display_ds9 のセットアップは setup-hscpipe と同様にログインのたびに行ってください。
# バイナリパッケージをインストールされた場合は setup-hscpipe に setup diplay_ds9 も含まれるので、行う必要はありません。